コーチブログ - フラット3ディフェンス
フラット3ディフェンス
フラット3ディフェンスは、2002W杯でトルシエジャパンが採用した守備スタイルで、3人のDFがペナルティーエリアの幅で横一列に並びオフサイドトラップを併用し、自分の担当エリアに侵入してくる相手選手を捕まえながら配給されるボールに対して守備をする戦術である。当然、前線からの守備の意識も重要で、相手陣地からのDFライン裏へのロングフィードを蹴る時間を与えないことやパスコースを限定するためのグループでの牽制も合わせ守備を行うスタイルである。
私たちが指導している、ピュアアタッキングフットボールの基本は、ボールを奪われた瞬間から相手ボールを激しく攻撃に行くアタッキングディフェンスの守備から素早くゴールを目指すスタイルである。
全員が鋭い出足で、相手に見る時間や考える時間を与えないように前掛かりの守備を行うため、DFラインの裏側に大きなスペースを抱えながらゲームを進めていくことは確かで、最近は前半10分くらいまでは鋭い出足のアタッキングディフェンスで相手を圧倒していたにも係わらず、相手のクリアーボールがDFラインの裏に飛びカウンターアタックから簡単に失点しゲームの主導権を渡してしまい、終わってみれば大敗・・・・。
ジュニアサッカーも高学年になるとどこのチームにもスパーク期(成長期)に入った選手が出現する。U10くらいまでは、身体能力に差があっても、あの子は大きいねとか、あの子は足が速いねくらいの少し頑張れば克服できる差であるが、U11の夏を過ぎると大人と子供の体力差が生じる場合も少なくない。
その厳しい体力の差を、カバーリングの難しいフラット3ディフェンスで応対することが正しい選択だろうか?1対1を強くするための育成期間のスタイルを全否定するわけではないが、サッカーという競技は両チーム22人がフィールドの中で入り乱れてボールを奪いあう、ゴールを奪いあうゲームである。自分のチームを分析し相手チームに順応し戦うことが必然である。 Pure.mTD